詩人:どるとる | [投票][編集] |
命にも影ができるという
その影は見えないけれど
僕らの心の傍らに寄り添うようにできるという
影とはいっても何も人にとってだめな部分だけじゃなく
人の良さも影になって心の傍ら寄り添う
人に優しくできること
人を敬えること
人を尊べること
人を思いやれること
人に感謝できること
人に犯した過ちに反省できること
人に気遣えること
それがすべて命の影
ゆらゆらと揺らめくように 僕らの心の傍らで 揺れている
僕らがお辞儀をすれば影も同じ動作をするように
命の影も同じで
僕らが良い行いをすればするほど心もそれにふさわしい形になる
対象に僕らが悪い行いをすればするほど心も歪んでいく
それがつまり命の影
僕らの心をいつでも
試している
心をどんなふうに扱えるかを見定めている
君の心は あなたの心はどんな形をしているんだ?
心の中に生まれた影は自分自身をちゃんと生かしきれているかい?
生きているだけでは駄目なんだ
心が生きていなければ
心の影はだんだんと消え失せていく
心に影ができないと僕らは笑うことさえできなくなるんだ
人から優しくされてるかい?
人から大切にされてるかい?
自分自身の心の中に影が生まれる
光と影 寄り添うように 時に人を傷つけ嘘もつき 過ちも犯せども 人に優しくすることも人を気遣える自分もちゃんとここにいるんだ
ほらね君の命の影はどうやらまだ消えてはいない
少しずつ少しずつ
影が命を包み込むように また生まれるよ
そしてまた 生きているということの意味を知る時が来るよ
人から優しくされること
人から気遣われること
人から尊ばれること
人から敬われること
人から
人から思いやられること
人から感謝されること
当たり前のように優しさとかぬくもりだとかもらってはじめてわかることがある
何もないところから
何かが生まれる不思議
影すら鮮やかに。