詩人:どるとる | [投票][編集] |
手のひらの上に 悲しみ乗せて 転がしてみせる
涙もまるで 軽々と
重さも感じないさと
平気なふりを装います
手のひらの上に喜び乗せて こんなもんかとため息ひとつ
幸せも幸せ過ぎると欲が出て 人間の醜さがそこにあらわれる
僕らは絶え間なく
悲しい生き物だ
だけど
僕らは絶え間なく
幸せな生き物だ
今日も 泣いても泣いても まだ泣き足りない
悲しみは通り過ぎても あとでまた降り出す雨と同じ
どんなに笑っても 笑っても まだまだ足りない
喜びは 陽射しのよう
打ちひしがれた心にそっと生きる希望をくれるから
不思議なくらいに僕は生きたい
不思議なくらいに僕は生き続けたい
足りないものばかりだ
だけど、見えない手のひらひらけば あふれるほどにたくさんの希望がこの世界にはあふれてる
考えてみれば簡単さ
単純なことだった
手のひらの上に何かを乗せるようなもんさ
受け入れる前までは勇気がいるさ
受け入れてしまえばあとは流れるままに変わらない日々が過ぎてくさ
地球も 命も 手のひらの上に乗せて その重さや手触りを なんとなく 感じれるんだ
だからこそ僕らは目の前の愛や優しさに今日も途方もない未来を垣間見るのさ
手のひらの上に僕を乗せて その重さに気づいたら
きっとこの一歩だけで夜明けまで 足が届くね
さあ 目を開けてごらん
もう 悲しみはひとつも無いよ
忘れていた笑顔を取り戻すんだ
生まれた光 そっと卵から孵して けたたましい幸せの産声に 耳を傾けよう
あの 耳に優しい ささやくようなこの街に流れる命のメロディ。