詩人:どるとる | [投票][編集] |
階段をのぼったり
おりたりするだけの
1日の中で
階段をまたのぼる
またおりる
いつか この階段も思い出の地となる
扉を開いたり
閉めたりするだけの
1日の片隅で
扉をまた開けては
閉める日々
いつかこの扉も永久に触れられない幻と変わる
瞼の裏にあるいくつかのミステリー
謎めいた事象
それもまた言い換えれば全て夢のかけら
僕は幽霊 いつか幽霊
幽霊という名の影
僕は幽霊 いつか幽霊
幽霊というジャンルの摩訶不思議
例えばさ「さよなら」と「はじめまして」の間に位置する世界
僕は幽霊 とある幽霊
誰かがそう呼ぶ
僕は幽霊 ともすれば幽霊
誰かが決めつける
真実でもあるが
偽りでもある
本物でもあるが
偽物でもある
出任せでもあれば
事実でもある
無理矢理でもあれば
認定されてもいる
解けそうで解けない
ヒントのないクロスワード
幽霊はいるよ
ここにいるよ
僕らこそがそれ
君こそがそれ
気づかないだけで
なんて単純
だけど不透明
ただ、黙っているのもなんなので呼び名をつけたまで
そうだ 僕は幽霊
あなたがいうところの幽霊
それでいいや
それでいいや。