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どるとるの部屋


[3868] ありふれた人生
詩人:どるとる [投票][編集]


いつかここに小さな家を建てる
そして誰かひとりを死ぬまで愛する
犬や猫なんか
買ったりもする

ありとあらゆる概念から解き放たれて
ただ真っ白でただ自由な心で風の中に背筋をのばして立つ

いつかここに小さな墓を立てる
そして僕ら空の上天国に住居をかまえる
時々、神様に楯突いたりもする

ありとあらゆる当たり前の中に眠る幸せ
大事なこと、見つめるべきものは 得てして すぐ側にある

ほら、例えば 君が見上げるあの 広がる空の青さにも 希望や夢がたしかに見えるだろ?

ただありふれた人生をまっすぐに生きていきたい
生まれて 死んでいくまでの時間を 人生と呼ぶけれど 特別なものなんて何もなくて構わないから
ただ、大好きな人と笑って たまには泣いて 喧嘩もして
日々をおもしろおかしく暮らしていけたならそれが幸せだって思うよ

「当たり前でも何不自由ない毎日」 それにかなうものなんてそうはないから

明日も今日と変わらずにあなたと 二人でありふれた人生の1ページを きざもう

何ひとつどれひとつ二度とかえらない
今日という一度かぎりの時間を少しずつ少しずつ失いながらも 生きる喜びに酔いしれながら

いつか歳を重ね老いに気づき歩いてきた道を振り返る時

生きてきて良かったなあと
生まれてきて良かったなあと
思えたならばそれは素晴らしい人生だよ

どれだけありふれた人生でも きっとその時ばかりは まちがいなく 幸せに気づけるから。

2012/03/28 (Wed)

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