古びた草履や古びた茶碗 人間共に捨てられて 恨みつらみで蘇る 物から生まれし妖よ江戸の都を 練り歩き 女子供もお構いなしに 長い舌で 顔舐めて 楽しそうに 驚かす化けも化けたり 古草履舞いに舞いたり つくも神魂ぞ尽き果てるまでうらみます この世の未練 妖となりて人ぞ驚かす。
[前頁] [どるとるの部屋] [次頁]