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どるとるの部屋


[4061] 当たり前
詩人:どるとる [投票][編集]


僕には計れない
人の命の重さ
どれだけ重いのか
人の命は

街の中にあふれる
人の中にも
誰一人いなくて
構わない
人などいないのだ

自分のやった
悪を隠すのが巧い大人たちの恥はすぐにケツを出す
ごまかされたままの現実は嘘ばかり
本当の言葉で偽ることなく話し合いたい
僕らは口を塞がれたまま

目と目でお話しても
何もわからない
口と口でお話しても
喧嘩してしまうだけ
心と心でお話しすれば
やがて夜は明けて
新しい明日が見える

とても簡単なことさ

みんなが自分の足元で踏みつけてるその当たり前を大切にすれば それでいい

虐めもしかり
戦争もしかり
同じようなもの
ただ、どちらも
くだらない

すぐにやめたほうがいい 命を奪いあい
人の尊厳を蔑ろにする行為は

今日もまた日が暮れ
何事もなく1日が終わるけど 僕はなぜか胸の中にぽっかり穴が空いたまま
うまく笑えないよ

拳と拳で殴りあっても本当の痛みの伝わらない
法律や規則で縛ってしまえば同じこと
心と心を向き合わせて 少しずつ心の歪みやねじれをなおしてゆくしかない

とても気の長い話だ

それでも僕らが始めた意味のない喧嘩は僕らで止めなきゃ

目の前のたくさんの当たり前という概念を そのまま見つめたらだめさ

少し角度を変えて
少し視点を変えて
当たり前という概念に自分なりの見解を見いだせ

虐めや戦争を悪だといえるその心があるならば きっと希望はあるよ

ほらね 正しい事など最初から 誰もがわかっているんだから
それを 当たり前にしてゆけばいいだけだ
笑っているあなたのその顔がいい
泣くほどに嬉しがるあなたのその声がいい

そんな当たり前な明日が当たり前に 訪れる日を 僕は待つ。

2012/07/22 (Sun)

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