詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕の心は空っぽで
言葉さえむねの中に
つかえて出てこないよ
あふれ出した涙を指折り数えては
過ぎ去る月日の重さに 命の儚さを見る
このまま 時の舟に揺られて 知らぬ間に天に昇るのかな
そしてまた季節がひとつ巡ってゆく
僕のすぐ後ろで 茜色に染まる空が
名残惜しそうに涙を流す 傘も差さないまま僕は雨に濡れて
行き場のない思いのたどり着くべき場所を見つけられないまま いつもの顔で笑うんだよ
やがて雨がやんで
やってきた夜に遅ればせながら僕は思う
夕焼けは今日も優しかった
僕の全てをただそっと包んでいた。