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[177536] 夕焼けは今日も優しかった

詩人:どるとる


僕の心は空っぽで
言葉さえむねの中に
つかえて出てこないよ

あふれ出した涙を指折り数えては
過ぎ去る月日の重さに 命の儚さを見る

このまま 時の舟に揺られて 知らぬ間に天に昇るのかな

そしてまた季節がひとつ巡ってゆく
僕のすぐ後ろで 茜色に染まる空が
名残惜しそうに涙を流す 傘も差さないまま僕は雨に濡れて
行き場のない思いのたどり着くべき場所を見つけられないまま いつもの顔で笑うんだよ

やがて雨がやんで
やってきた夜に遅ればせながら僕は思う

夕焼けは今日も優しかった
僕の全てをただそっと包んでいた。

2012/07/29 (Sun)
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