詩人:どるとる | [投票][編集] |
何をそんなに
急ぐのか
絶えず僕を急かす
季節と時間
忘れたところで
なにもない
ちょっとだけ
歯車が狂うだけ
ちょっとだけ
腹が減るだけ
望遠鏡から望む街並み 記憶に埋もれたあの日の笑顔
あっという間に
過ぎてゆく
パラパラ漫画の日々の中 1秒になんの価値がある?
それでも僕らは
1秒すらも邪険にせずに 積み重なった重みのある時間を背負って
一分一秒無駄にはしない
一分一秒息を止めない
泣いている時も
雨降る週末も
ぜんぶ残さず人生だ
1秒の価値は1秒の中にこそあり その1秒の向こう側にある
それがすべて 今がすべて人生ならば
目の前を吹き抜ける
風にさえ 価値は十分にあるんだから。