詩人:どるとる | [投票][編集] |
流れる人ごみの中
何が本当で
何が嘘なのか
計る秤もないまま
信じた挙げ句騙され
見返りはちっぽけで
繰り返す季節の中
僕は人を疑った
混み合う電車の中
一番奥の車両で
壁際にもたれかかって 何か見ていた
人のまねをして
僕も悪さをした
迷惑かけたのは
自分以外の人たち
雨が降り出して
気づけば夜で
わけもなく
泣きたくなった夜
きっと多分この夜が明けたら 僕は死んでるだろう
そんなことばっか言って結局 逃げたいだけなんだろうな
何もかも面倒くさいな おっくうがって座り込んだまま
雑踏の中に 僕は馴染めず 救い求めるように空を仰いだ
はるか前のこと。