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どるとるの部屋


[425] 始まりも終わりも
詩人:どるとる [投票][編集]


いつしか僕らはこの星に生まれて気づいたら此処にいた
やたら青いこの星はどうやら地球という名前らしい
この広い宇宙の中で唯一酸素も重力も僕ら生き物が暮らすためには適した惑星だね

突然に始まってしまった理不尽にも程がある物語だが
僕らは今日も涙と併せて笑顔も浮かべた
だから簡単に死ねてしまえるほど不幸な時間でもないしそれに今さら死んでしまえる度胸も勇気もないのさ

長い眠りから覚めるように人は咲き
絶え間ない言葉と
教えられた規則を胸にたまにそれも裏切りながら
今も僕らはこの母なる地球に足をつけて歩いているのさ
誰もがそれぞれの心に枷をつけながら
それでも信じているのさ 明日もしかしたら見えるかもしれない光を
悲しみにも歯を食いしばってたまに暴れて

唐突なくらいのこの世界の夜明けにいつか目を開けたあの日に
僕の限られた命の砂時計は落ち始めそれと同時に僕をとりまく生活が波打ち始めた
誰もがそれぞれの心にタイマーを持っていてそれが尽きるまでの時間の中でそれぞれがそれぞれの夢や理想をできる限り追いかけてゆく
言葉にして話せばなんてくだらないことだろう
だけれどみんな目玉血走るくらいそれに命懸けてるんだ
感情的にだってなるさ

絶望や切なさをもしすべて悲しみだというならば喜びとはその悲しみの先にあるもの
だから人は悲しみのすべてにずっと死ぬまで追いかけられる それが宿命なんだ

けどきっとその悲しみで流した涙はいつの日にか輝いて君に僕に素晴らしい一日を届けてくれる
その日まではせめて生きよう
僕はそう心に誓った

これは僕という名の一人の人間をとりまくくだらない物語だ
笑いたければ笑うがいい
みんな同じ運命なのさ
だから僕は最後まで希望は捨てない
闇に包まれた思いでも光を描くよ心に
笑顔で始まりそして笑顔で終われるような人生を願う
始まりも終わりもただそれだけを。

2009/11/03 (Tue)

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