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どるとるの部屋


[4283] 手のひらサイズの幸せ
詩人:どるとる [投票][編集]


何が悲しいのだろう
何が嬉しいのだろう
言葉にすればするほどにわからなくなる

何を畏れているのか
何を迷い悩んでるんだ
歳を費やして時を経るごとに霧は深くなる

さよなら 今日の日よ
僕は手を振って
何も言えないまま
夜を迎えたよ

何が悲しいのだろう
何が嬉しいのだろう
言葉で縛り付けようとしても遠くなるばかり

おやすみ 今日の僕よ
上出来でもなく不出来でもない1日が
また夢の水底に沈む

さよなら さよなら
誰もがさまよって
生きる意味もわからないまま
死を迎えるんだ

それでも何かが
今日も悲しくて
でも嬉しくて
どんなことが
押し寄せても
生きたいと思うよ

「愛してる」や
「ありがとう」
「おはよう」
「ただいま」
「おかえり」
そんな当たり前な言葉たちがあふれてる毎日には求めてる以上の幸せがある

もう何も望まなくたって探していた全てはこの手のひらの上に生まれている

手のひらサイズの幸せが本当は もったいないくらいだと思えればどんな誰より幸せになることは簡単だよ

だってそれが何よりも大切な宝物だから。

2012/10/01 (Mon)

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