詩人:どるとる | [投票][編集] |
一日中 空を見ていたのにね
何ひとつ意味だなんて見いだせない
ただ流れる雲を目で追ってただけ
半ば夢見心地で空を見てた
空の色は一日中
大して変わらずに
ただ薄い青から黒へと
だんだん濃くなってただけ
だけれどね見たのさ
ほんの少しのあいだだけ夕暮れの色を
空のあんな顔は一日中眺めててもきまって夕方しか見れないのさ
まるで空がうつむいて何かを考えているみたいだ
空の気持ちをそこに見る
そんな一面を見た
僕はたしかに見た
空のそんな心
少しも人と変わらずにいつか死んでいくその日におびえたりもしているんだろう
だから空はそこにあってそこにない
いつかの今日にはきっと空も海もただの昔話の産物さ
僕らのようにそこにいただけで今はいないものになってしまうんだろう
だから空は空であれるうちに空としての永遠を輝かせようとしているんだよ
それが空の心
そして僕の心
違うかい?
でも僕はそう理解したよ。