詩人:どるとる | [投票][編集] |
くしゃみひとつ聞こえない 君はいない
君が居なくなって
ずい分いろんなことがわかった
洗濯物の干し方や
野菜の選び方
料理も覚えたよ
食べさせられないのが残念だけど
時計は止まったまま
あの日から動かない
面影だけが揺れている
ベランダに吊された
君が作った照る照る坊主
気持ちとはうらはらに笑ってる
君に会いたい さびしさが募る夜には
なぜだか 涙が出てくるよ
でももう会えない どんなにさびしくても
君は空の上 星になりましたとさ
あくびひとつ聞こえない 朝から雨
君と過ごした日々 ぼんやりと思い出してた
部屋は広い
君ひとりぶん 居なくなって がらんとしてる
ベランダに吊された照る照る坊主も うなだれてる おまえがそんなんだと僕まで悲しくなる
笑ってくれよ
悲しくなんかない 強がるけれど ああ
心は偽れない 今夜もだめだな
痛み走り抜ける 心の傷跡 雨音しみて
夢から覚めてもまだ信じられない
君に会いたい さびしさが募る夜には
なぜだか 涙が出てくるよ
でももう会えない どんなにさびしくても
君は空の上 星になりましたとさ
照る照る坊主はもう多分必要ないね
雨は止むことは この先もずっとないけど
君のぶんまで笑うから どうか見守っていて
星が ちらちらと瞬く夜 明日は晴れるかな
思い出に手を振るとき 僕は笑えるかな
照る照る坊主のように雨を止まして。