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どるとるの部屋


[4619] 暮らし
詩人:どるとる [投票][編集]


おじいさんとおばあさんは今日も向かい合わせ いつかの昔を楽しそうに話す

若夫婦はこれからいろんなことがあるなあと不安も重ねて 明日を見てる

いろんな暮らしの中
それぞれに苦労して
それぞれに生きてる
誰ひとり 何ひとつ
ずるなんかできない
だから抱える 痛みさ
だから気づく 淋しさ

言葉なんてなくたってね 大事なことはいつでも胸の中にあるんだよ 僕は話す

すれ違う人やたまたま隣に座った人の知らない明日が 例えば今日で終わっても

さまざまな暮らしぶり
それぞれに悩んで
それぞれに迷って
誰ひとり 何ひとつ
楽なんかできない
いつも抱える痛みさ
いつも気づく 切なさ

夕暮れのチャイム
鳴り終わってもまだ
残る余韻 胸にずしり重く のしかかる

有り余るのさ 持て余すのさ
歩いた数だけ 何かを失いそうで
笑ったぶんだけ 何かが消えてくようで

僕はそんな思いをぬぐえない

それでもそれぞれの瞳の中に今日も夜や朝が 不躾に やってくる

ノックもせずに いつの間にか僕をとりまく暮らし。

2013/01/06 (Sun)

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