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どるとるの部屋


[4638] 暮らし
詩人:どるとる [投票][編集]


僕はひとりぼっちのままで うまく話せないことばかりだけれど
なんとなくそれとなく暮らしてるつもりなんだ

必要なものなら これ以上ないってくらいにそろってるし
文句を言えるほど僕は貧しくはない

身の回りにあるものだけを 見ればなんだこのちっぽけな暮らしは
そんなふうに思えるけれど 世界を見渡せばほらね こんなに幸せな暮らしだってことがわかるはずさ

欲張りよ消え去れ
幸せの価値を見誤るな
そのままでも十分に
満たされているから

暮らしは少しのさみしさのそばで
少しの悲しみのそばでつづいていく

たまにうれしいことがあるくらい
たまに楽しいことがある程度でもう
ため息が出るほど幸せなんだから

何も望まなくても 大切なものならいつもそばにあるんだ
欲しいものも望めばきりがない

誰かの涙の傍ら 僕らは自分の瞳に映るものだけを世界の全てだと勘違いをする
思い込みも甚だしい
世界を見渡せばあなたがどれほど恵まれてるかがわかるだろう

欲望よ 沈まれ
幸せのあり方見失うな
そのままだって十分価値のある日々さ

暮らしはひと匙の悲しさはらんだまま
ひと匙の切なさの隣でつづいている

たまに傷つくくらいがちょうどいい
ああたまに恥をかく具合でもう
涙が出るほど愛されているんだから

暮らしと暮らしが重なり合って 隣り合って やがて今日という1日の果てに日は沈み月は 昇るだろう

そこになんの意味さえなくても 生きる命は輝くよ。

2013/01/13 (Sun)

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