詩人:どるとる | [投票][編集] |
この意識の向こう側で
僕の知らない君の夜がそっとつづいてる
地球の反対側でも
少し距離を隔てた
街にも今誰かの傍で確かに夜が同じ夜の中違うものを見ててもつづいてる
瞳のレンズでのぞいてみる 誰かの心は
ひどく冷えきって寒いのかおびえてるのか震えている
優しさは足りない寂しさを補うためのアップリケの代わりだ
そう言う君でも
たまには誰かの傍にいたいんだね
素っ気なくてもいい
味気なくてもいい
ただ君の見ている
夜の中に僕も
身を置いていたい
それだけなんだ
たったひとつの君の夜に添う 僕は一人 君も一人 迷いや悩みと闘っている
誰もそれを知らない 傷跡を埋めることは出来ない
それでも一人よりは傍に誰かがいたら
少しは安心するから
愛というのとはちょっと違うかもしれないけれど
今近くにいてほしい人を選べるならあなたがいい それだけだ
星が瞬いてる
まばたきするように
それぞれの夜の中
同じもの見てても
すれ違うように
瞳を離れると 僕と君が見てるものとで
全然違う世界がそこにあるように
誰かにとっての夜が光り輝いていても
僕や君の夜もそうとは限らないから
下手な慰めは多分必要ないさ
ただ遠くから君のことを想う それだけでいいんだ
この夜空を越えて越えて ちゃんと思いは届くよ
僕は何も心配なんかしていない
君なら今頃笑ってるさ
同じもの見てても
違う世界生きてても
確かに同じ空の下
同じ時に並ぶように
生きているから
君の夜に添うように
僕は君をそっと想うよ
愛は夜の中に生きている
何も聞こえないほどの静かすぎる夜の傍に
あんなにあるのに星の瞬く音ひとつさえしないように
形すらない想いなんて聴こえるはずもないけれど
気持ちの上ではわかっているさ
涙さえ融けてゆく
生まれたのは笑顔。