雪降る道に続いてる一本道屋根の上の雪が解け滴る水の音雪に隠れて 春を待つ 小さな蕾 その身を頑なに固めて寒くないかと 話しかける子供の無邪気さに 雪は ほころんであまりの優しさに 熱を帯びたように雪は 解けて 嬉しそうに笑った君のあとを追いかける夕暮れ うっすら残る誰かがこしらえた 雪だるまぽつり灯る 明かり揺れる通り はるか先には 早くと急かす君の手がある春を待つだけの 凍えた日々の中に 見つけた 小さな幸せ僕の中に 芽生えた。
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