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どるとるの部屋


[5000] 病の巣
詩人:どるとる [投票][編集]


本に とりつかれた
人がいました
本の中で晩年を
迎えたらしい

夢に とりつかれた
人がいました
夢を見ながら
生きたいと
睡眠薬に溺れました

食べることに
とりつかれた
人がいました
食べ続けて
食べ続けて
最後は 胃を壊して
苦しみながら
果てました

人は誰も心の中に
病の巣を 抱いて
自分は人より正常と思い込み生きている

人の異常を指差して自分がどれほど正常かと 語る愚か者

正常なものなどない
ただ皆 それぞれの異常と正常を誰より

弁えたつもりで生きている。

2014/02/16 (Sun)

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