詩人:どるとる | [投票][編集] |
自ら命を絶つ人もいる
生きたくても生きられない人もいるのに
すれ違う人の中 雑踏に紛れ込み
沢山の足音の中に 僕や君は隠れるように生きている
命に差なんて無いのに誰かがそれを否定する
おかしな世の中に僕らは生きている
ああ あなたの手首に走る いくつもの傷跡に歌いかける
それは見た目よりずっと深くって あなたの心にまで達する傷跡なのにね
誰もそれをわかろうとはしてくれない
だから時としてたったひとつの命を投げ出してしまうんだ
わからない世界に あなたの痛みをわからせたくて
延命装置で繋がれた命に
「生きている」という言葉は不似合いさ
でもあなたは生きているよ間違いなく
呼吸しているからじゃない あなたの身体に流れる血潮が ぬくもりが証さ
そんなにもあたたかい熱を帯びてるのに
時にあなたの心は冷たく凍えてしまう
誰がそうしたの
ああ あなたの足元に生まれた影が あなたがここにいることの証です
生きていることがわからなくなった時は胸に手をあて 足元を確かめてごらん
その心臓の音と足元の影があなたが生きているって
教えてくれるから 誰が否定したって それは変わらない
だからあなたは生きていていいんだよ
世の中に あふれる
理不尽や不条理は
誰が生んだのでもなくここにある
時代が人を映す鏡なら人は時代を映す鏡さ
ほら全て今を生きる一人一人の生き方如何で決まる
ああ あなたの手首に走る いくつもの傷跡に歌いかける
それは見た目よりずっと深くって あなたの心にまで達する傷跡なのにね
誰もそれをわかろうとはしてくれない
だから時としてたったひとつの命を投げ出してしまうんだ
わからない世界に あなたの痛みをわからせたくて
あなた自身が証となるんだよ 生き続けることが生きることなんだよ。