詩人:どるとる | [投票][編集] |
目をつむったままで 見えないものに目を凝らして生きる
耳をふさいだままで 聴こえないものに耳をすまして生きる
僕の中に 日々降り積もる時間は
まるで考えようによれば砂時計のよう
落ちきったときにはもう僕はうたかたで
跡形もなく 消えてしまう
影ひとつ残さず
容赦のない時の流れ
運命なんてもので片づけられて
やがて空のお星様になる
この世界にはきれいなものが 多すぎる
この世界は忘れたくないものばかりさ
あの笑顔もあの涙も何のために築いた思い出なのかな
なんでだろう 終わりを控えたように
生きるみたいで 瞼の裏が熱くなるんだ
五感を 研ぎ澄まして ふれられないものに注意を惹きつける
第六感をつかってさ
わからないこの世のすべてを見通す
僕の中で そして君の中で日々消えてく時間 もういくら願っても
返らない幻さ 忘れて生きよう
最後の日には花と太陽に囲まれて
やさしいやさしい誰かの涙に濡れたい
そんなふうに思ったら 終わりもどこか悲しくないよ
この世界には 美しいものがたくさんある
かけがえのないものがたくさんある
あの笑顔だって涙だって 思い出だってきっと生きることを
心から幸せに思ったりする為に 築いたんだって思ったよ
なぜか、夕暮れが今日はやけに目にしみるんだ
涙が流れて にじんだあかね色 きれいすぎるほどきれいだった
やさしい人は笑う
何かを包み込むように
この世界にはきれいなものが 多すぎる
この世界は忘れたくないものばかりさ
あの笑顔もあの涙も何のために築いた思い出なのかな
なんでだろう 終わりを控えたように
生きるみたいで 瞼の裏が熱くなるんだ。