詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
ぬけるような青い空
そして綿菓子のような白い雲
揺れるかげろうと 風鈴のきれいな音
庭の畑 咲いているひまわりの花
昨日降った雨に濡れて光る雫
特別なことなんて何ひとつないのに
どこか胸ときめく不思議な季節
目を閉じればそこに広がる万華鏡
いろんな形に変わる 思い出たちよ
二度とは出会えない少年の日の夏は
今も誰かのポケットの中にある 光り輝くビー玉
絵日記の中に閉じ込めた あの夏を忘れない
とれたて熟れたトマトにかぶりつく 夜には花火
線香花火をしよう 誰が長く持ちこたえるか競おう
アイスキャンデー溶けて 地面に落ちて
アリたちが群がるのをただずっと見てた
誰の心の中にも思い出はあるけれど
誰もが知ってる 忘れたくはない夏
耳をすませば聞こえてくる蝉しぐれ
遠くなったり近づいたり不思議だね
また今年も夏は来るのにね
流れる汗もじめっとした五月雨も どこか少し他人行儀さ
いつかこの背中に刻まれた日焼けのあと
いつの間にか痛みも夏の暑さも坂を下るようにひいてゆくのに 僕らは恋しがるよ
いつか追いかけた夏の思い出たちを
二度とは出会えない少年の日の夏は
今も誰かのポケットの中にある 光り輝くビー玉
絵日記の中に閉じ込めた あの夏を忘れない
アルバムには入りきらない思い出が僕を呼んでる。