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どるとるの部屋


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詩人:どるとる [投票][編集]


この世にあるありとあらゆる影をなすものは
対になるものと向かい合って存在している

ちょうど蝶番のように 似て非なる
分身と重なり合いここにあるよ

動かないものさえ小刻みに息をする
命も人の思いも目に見えず聴こえないものまで
なぜか、ここにあると解るよ

君の足元に 伸びた影は君が確かに
ここにいるという紛れもない証

君がちゃんと 笑い泣けるように
影はあなたの存在を足元で支えている

僕が僕だとわからなくなったときは あなたの声や瞳が
僕が僕であることを確かめてください

人の存在なんて
ないと思えば簡単に消えてしまうよ

おぼろげで儚げな存在を 守るのは形のないものだろう
わからないものばかりだ でも暗闇の中に無音の果てに目や耳を凝らしてみる

君の足元に伸びたその影を否定するなら
忽ちあなたはあなたである意味をなくす

生きている証を欲するなら
その足元の影に 答えを見出してごらん

きっと影は教えてくれるはずだ
言葉じゃなくて 表情でもなくて
もっと わかりやすい感覚で

君の足元に 伸びた影は君が確かに
ここにいるという紛れもない証

君がちゃんと 笑い泣けるように
影はあなたの存在を足元で支えている

君の足元に伸びたその影を否定するなら
忽ちあなたはあなたである意味をなくす

生きている証を欲するなら
その足元の影に 答えを見出してごらん。

2014/05/06 (Tue)

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