もう言葉にならないから 黙ったままでいるよ
いつまでも続く戦争に
いつまでも終わらない気怠い授業に
追われ 追われ また追われ
そんな僕らの暮らしを呆れたような顔で
眺める猫の瞳で観る世界はさぞかしくだらないだろう
あくびをひとつ そのか細い前足で 何処へ行くというのか
ただ僕は窓越し
おまえの白い毛並みを見ていることしか出来なかった
夕暮れ あかね雲
誰かの帰り道
手を振る二つの影
遠ざかるさよならの声…
あとにはただ 恐いくらいの静けさが
やがて来る夜を待っている。
2014/05/10 (Sat)