詩人:どるとる | [投票][編集] |
どうして 言葉に出来ないんだろう
いつの間にか 生まれたこの気持ちに
素直に向き合えないんだろうか
せっかく灯った明かりを消さないように
手のひらで包んでみても 不意の風に
たやすく消えてしまえる恋なら 最初からしないよ
言葉に出来ない思いはただ
蕾のように 胸の中 固く閉じたまま
花開くその時を待っている
その先に待つ物語
涙に濡れぬように
諦めという言葉できれいな思い出に変えて
僕は途中まで読んだ本の表紙を閉じるように
恋に背中を向けていた
夏の暑さに シャツを濡らして
長い坂道を 一人上りはじめた
膨らんだ気持ちたずさえて
自信が持てずに まどろみに逃げた
午後の陽射しは 意識を曖昧にする
でも こうして目を閉じればあなたの笑顔が浮かぶ
初恋という夢の中で
探し続けたよ 僕の居場所
あなたも僕のことを好きになってくれるように
星に願った夜
一度は諦めた恋を取り戻したくて
引き返したよ 君は受け取ってくれるだろうか
こんな僕の気持ち
「ずっとあなたが好きだったんだ」
嘘のない 素直な気持ちを 今君に 届けたい。