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どるとるの部屋


[5366] うたかた
詩人:どるとる [投票][編集]


僕らは 目には見えないものを
いくつでも 抱えて生きている

それは 音でもなく手触りでもなく
なんとなく伝わるものだよ

心と心が まるで糸電話のように
思いと思いをつなげて 見えるもの

その時にたどり着いてしまえば一瞬の 出来事のよう
振り返れば もう 後戻りなんて出来ないと知る

うたかたのような この世界で 今日も紛れもなく僕は生きているよ

出来ることより出来ないことのほうが断然多い
僕らは不出来な 生き物だから

それは誰のせいでもなく
それはなんのせいでもなく
ただあるがまま そこにあるもの

だから今、耳をすましてつかまえる
僕にしか見えない何かを

刹那のように過ぎてくつかの間の幻
それは 命がつなぐ物語
悲しみさえも生きていなければ味わえないと知る

ほころんでいくこの世界は ずっと変わらないまま そこにあるんだろう

その時にたどり着いてしまえば一瞬の 出来事のよう
振り返れば もう 後戻りなんて出来ないと知る

うたかたのような この世界で 今日も紛れもなく僕は生きているよ。

2014/05/17 (Sat)

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