ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > うたかた

どるとるの部屋


[5470] うたかた
詩人:どるとる [投票][編集]


曖昧にでもはっきりと心を象る何かを見たよ
僕らは失いながらも尊い何かを手にしていくんだよ

なくしては手に入れて
そんなことを繰り返して
永遠なんかあるわけもないほころんでく世界で
終わらないものを望んでる

行ったり来たりする時間のループで
今日と何ら変わらない顔をした明日が
嘘みたいに青い空を広げてる

目を閉じても 消えない痛みに 訴えるように
痛みに耐えながらも生きる 僕らの暮らしの波

耳をふさいでも 聞こえる誰かのやさしい声が
悲しみに 打ちひしがれている 僕らの傷跡に寄り添ってる

ねえ片時も忘れたことなんて無かったんだ
僕らは 悲しみの中でも笑っていられる強さを持つ

意識を奪われて眠りに落ちて
その間際に見た光を覚えてる
積み重なる記憶の果てに 刻み込まれる思い出を脳裏に焼き付ける

壊れては修復される破壊と再生
昨日の僕と今日の僕と明日の僕は
すべて一本のレールで繋がっている
一秒後の僕が絶え間なく重なり合う

意識のないままで何かを思うように
真っ白なイメージが膨らんでいく
存在するあらゆるすべてのものに
付随する運命を終わりと片付けて

僕たちは幾度もごまかしてきただろう
探し続けている どうして生きているのか
それは壮大な人類の永遠のテーマ

そんな大げさなことじゃない
誰かが戯れに吹く口笛と偉人のたいそうな名言には違いはない

目を閉じても 消えない痛みに 訴えるように
痛みに耐えながらも生きる 僕らの暮らしの波

耳をふさいでも 聞こえる誰かのやさしい声が
悲しみに 打ちひしがれている 僕らの傷跡に寄り添ってる。

2014/07/03 (Thu)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -