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どるとるの部屋


[5477] 孤独の影
詩人:どるとる [投票][編集]


それでいいということは無いけれど
どんなものにも限りはあるんだよ

乾いた笑いが似合うようになったら
そんな自分を右手で殴りなさい

空はなんとなく 暮れゆく頃合いで
誰かの切なさが滲むものだから
そっぽ向いてた僕まで思わず涙に溺れる

けして追い越せない 昨日の影に僕は言葉もなく縋りつく
溢れかえる人混みの中追い越されてばかりいる僕を重ねる

いつの間にかあたりは闇に包まれて
すべての光は朝が来るまで一足先に眠りに着く

ただ悲しいと言い切ってしまえば
それまでの感情なのかもしれないな

独りぼっちを味わい尽くしてしまうと
今さら群れの中には戻れないと気付く

街はなんとなく 他人行儀で冷たい
見て見ぬふりがうまいもんだなあ
気づかれまいとしている お前も同じ

不意を突かれて覆い被さる 孤独の影に行く手を塞がれて
夕闇の中に佇み 生きる意味なんて答えのないものと向き合う

わかるはずも解き明かせるわけもない
すべてのものに隔たりのない愛を注げたなら

喩えるならそれは終わりのない闇
どこまで行こうと意味など無いのさ
ただ、光放つものを内に取り込んでく

けして追い越せない 昨日の影に僕は言葉もなく縋りつく
溢れかえる人混みの中追い越されてばかりいる僕を重ねる

いつの間にかあたりは闇に包まれて
すべての光は朝が来るまで一足先に眠りに着く

何かが始まると何かが終わる
何かが終わると何かが始まる
ただそれだけの繰り返しの中で
その瞬間だけ輝くものを僕らは 愛している。

2014/07/05 (Sat)

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