詩人:どるとる | [投票][編集] |
蛍火のように小さく輝く光
無機質な空虚を生む誰かの溜息
そっと淡く滲んだような切なさを
思いきり抱きしめて 精一杯強がっている
誰もみんな それぞれの悲しみと向き合い
誰もみんな それぞれに苦しみもがいてる
そんな当たり前をあざ笑うような世界は
どう転んでも好きにはなれそうもない
鉛のように沈む果てしのない怒り
憤りにも似たまだ青い未成熟の感情
目の前の闇に手を伸ばす
恐れながら怯えながら今日を手繰り寄せる
どんなものも跡形なく消えてしまうのさ
そんな定めを笑いながら見つめているよ
なんとなく胸の中で浮かんで消える想像
光と影の隙間を縫うように雑踏に紛れる
不意に 人混みの中
はぐれたように
あるはずもない見失った声を ぬくもりを あの笑顔を
僕は探し続けている
造花のような 作り物めいた物語の片隅で
回る レコード ノイズさえ几帳面に拾う
誰もみんな それぞれの悲しみと向き合い
誰もみんな それぞれに苦しみもがいてる
そんな当たり前をあざ笑うような世界は
どう転んでも好きにはなれそうもない
どんなものも跡形なく消えてしまうのさ
そんな定めを笑いながら見つめているよ
なんとなく胸の中で浮かんで消える想像
光と影の隙間を縫うように雑踏に紛れる
どうしようもなく遠ざかる僕の後ろ姿を見つめている。