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どるとるの部屋


[5483] 心は旅人
詩人:どるとる [投票][編集]


大きな悲しみに包み込まれたら
言葉なんてなんの役にも立たないよ

ただ悲しみしか見えない僕は
泣くばかりの弱虫と指を差された

何かをなくしては手に入れる
そんな事を繰り返してこのまま
どこまで人は流れていくんだろう

心は住む場所を持つことはない
死ぬまでずっと旅から旅へと移ろってく
流れていく季節のよう 心は旅人

目を閉じて 3つ数えて深呼吸
目を開いたとき世界は見違えている

昨日と何ら変わらない今日なのに
呼び名を変えて「明日」という不思議

滑稽なものだと 僕は鼻で笑ったよ
最初から生きる意味など無いのさ
だって自ら願って出た旅じゃない

心は誰も待たず誰も待たせない
必要とあらばいつでもそばにある
置き去りには出来ないのに時に無くすよ

遠ざかる今日の名を呼んでみる僕の声が
見知らぬ明日の名を
呼んでいる僕の声と
見事に重なって
同じ「今日」になる
そうさ いつだって
僕らは今日にいる
そうさ いつだって
君のそばにいる

心は住む場所を持つことはない
死ぬまでずっと旅から旅へと移ろってく
流れていく季節のよう 心は旅人

心は誰も待たず誰も待たせない
必要とあらばいつでもそばにある
置き去りには出来ないのに時に無くすよ

だから取り戻すように手繰り寄せるんだ
傷つけた人をまた愛せるように。

2014/07/06 (Sun)

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