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どるとるの部屋


[5522] 雑草
詩人:どるとる [投票][編集]


目を閉じて 途端に広がる暗闇に
恐れてばかりの心を捨て去るには
どうすればいいんだろう 教えてよ

大人へとなっていくはずの心が
穴があいた風船のように
すぐに諦める負け上手になったよ

散歩の途中で土手で見つけた
名も知らぬ雑草に僕は今の僕の姿重ねた

前に進むことだけがすべてというなら
立ち止まってばかりいる僕は
弱虫なんだろうか

結果を出すことだけがすべてならば
この世界では結果の出せない人は
役立たずなんだろうか

そんな事を考えながら 暮れゆく空をひとり眺めていた

耳をふさいで 途端に遮られる音の
隙間にかすかに聴こえる音
それは僕の心が動いているあかしだ

嘘や言い訳もうまくなったよ
でもそのぶん正しいことを出来ない自分がなぜかたまらなく恥ずかしい

帰り道 なんとなく立ち寄った公園
見つめた先にはいつでも変わらなくきれいな夕空があった

見た目だけきれいな花が美しいなら
名前だけの美しさに何の魅力がある
美しさとはなんだ

そこら中にたくさん生えてる雑草にも
きっと隠れた美しさがあるはずだよ
それは、見た目からじゃわからない

街を埋め尽くすほどに途絶えない人の流れ
その中に少しでも人を思う気持ちや優しさなんてものがあるならば
傷つく人を見過ごさないで
涙流す人を見捨てないで

前に進むことだけがすべてというなら
立ち止まってばかりいる僕は
弱虫なんだろうか

結果を出すことだけがすべてならば
この世界では結果の出せない人は
役立たずなんだろうか

そんな事を考えながら 暮れゆく空をひとり眺めていた

知らず知らず 雑草の力強さをあざ笑ってた僕に気付いた

だから僕は少しだけ汚れてみるんだ。

2014/07/13 (Sun)

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