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どるとるの部屋


[5539] 最後の光
詩人:どるとる [投票][編集]


暗闇に手を伸ばして
実態のないものをつかむ

透明なコップに見えない時が満たされてゆく
溢れ出すまで

たとえばそのコップに穴が空いていてくれるなら
水は永遠にたまらないのに
そんなことを考えてしまうよ

たとえば君があと数ヶ月の命だとしたら
それまでの短い時間をどう過ごすだろう

わからないが積み重なってゆくだけさ
最後に見る光は誰を照らすのだろうか

今はただ 泡のように消えていく
時を遠く見届けている

無音と暗闇の中
生まれるのは光に代わる何か

何もかも許されたい
何もかも許してほしい
いつか消える自分の運命を見つめてる

わけもなく ただなんとなく
生きている今を憎む人の心には
僕とは違う絶望が巣くってる

たとえばすべての人の命に差があるなら
僕の命は消えたら意味が無くなるのかな

胸に杭を打たれる思いさ 時が経つほどに
この心は言い知れぬ不安に満たされる

遠くの空で一羽の鳥が飛び立った
羽根を休めていたんだね

僕も行こう そろそろ行こう
新しいあしたを見つけに行こう。

2014/07/17 (Thu)

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