詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
七色の記憶が絵日記を埋める
アスファルトの向こうで日が沈む頃
子供たちは まだ明るいよとだだをこね
青い空を指差して笑う
思い出はまるで積み木のようだね
ひとつずつ積み上げてゆくものだから
庭の片隅 咲いたひまわりの花は
けしてうつむいたりなんかしない
だから僕も前を向いて歩いていこう
汗といっしょに流れる涙が記憶さえも濡らす
多分楽しくて嬉しい思い出だけが思い出じゃないこと
きっとどこかで僕らは知っているんだ
だから重ねた思い出のそのすべてが光り輝く宝物
ホースから流れ出す水がつくる虹
絶えず蝉はこの耳に音の雨を降らす
子供たちのはしゃぐ声が遠ざかると
代わりに聞こえるのは打ち上げられる
花火の音
夜空に咲いた大輪の花 闇を照らす
何かを残したようなそんな気持ちです
縁側に座って食べたスイカの味や
かなわなかった恋
日焼けのように
言葉になんか出来ないほど思い出は鮮やかで
この胸の中に永遠に消えないものをくれるんだ
もう二度と出会えない少年の日の夏よ
もう少しだけ僕の記憶に寄り添っていて
なくしたものはもう戻らない だけれど本当に大切なものはいつでもここにある
大人になると当たり前のようなことがね如何に大切だったかを気づかされることがある
たとえば今はもう遠い昔のあの夏
汗といっしょに流れる涙が記憶さえも濡らす
多分楽しくて嬉しい思い出だけが思い出じゃないこと
きっとどこかで僕らは知っているんだ
だから重ねた思い出のそのすべてが光り輝く宝物
だから忘れない 刻んだ思い出はいつまでも僕の宝物。