アトリエの片隅に
立てかけられた
一枚の油絵
巧みなタッチで
描かれている
裸婦の体
なぞる曲線
なぜか
荒々しい中に
繊細さがある
わたしはわたしを
完璧には描けない
おまえもおまえを
完全には描けない
それは形のない
影のようなものです
輪郭さえも幻で
命は本当は嘘の塊
でもここにある
体はすべての答え
不思議でしょう
でもそれが
あなたがしりたがっていた真実
目をそらさないで
耳をふさがないで
わたしがわたしで
おまえがおまえで
あるということを
わたしはわたしだと
おまえがおまえだと
潔く認めるために。
2014/09/17 (Wed)