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どるとるの部屋


[5874] 冷たい時代に生まれた優しい人
詩人:どるとる [投票][編集]


雨の冷たさを知っている人は
誰かに優しくできる人だ
誰かのために 我が身をなげうって
雨に濡れるのも
ためらわないあなたの優しさが
固く閉じた心をとかしていくだろう

通り過ぎる人のすべてが君のことを
愛してくれる訳じゃないけれど
それでも あなたはあなたのまま
変わらず優しい人で だから僕は君が好きなんだなあ

人の痛みを知っている人は
自分のことしか考えない人よりも
涙を流してきたことだろう
だけどそんな人ほど自分の苦労を人には明かさない
誰かのせいにしている僕とは大違いだ

傷ついた誰かのそばを素通りして
知らないふりをしている人の中で
冷たい時代に生まれた優しい人は
まるでそれが当たり前のように
人の涙や傷跡に寄り添うんだよ

優しさってなんだろうか
考えれば考えるほどわからないけど
つまりは難しいことは何もなくって
弱い立場にいる人のことを同じ目線になって考えるってことなんじゃないかなあ
だからありがとうなんて いらないよ
君の笑顔が見れればそれだけでいいんだ

きれいごとさえ聞こえない世界じゃ
なにを信じていいのかわからなくなる

通り過ぎる人のすべてが君のことを
愛してくれる訳じゃないけれど
それでも あなたはあなたのまま
変わらず優しい人で だから僕は君が好きなんだなあ

傷ついた誰かのそばを素通りして
知らないふりをしている人の中で
冷たい時代に生まれた優しい人は
まるでそれが当たり前のように
人の涙や傷跡に寄り添うんだよ

知り合い友人に関わらず助け合うんだよ
そんな気持ちが明日に虹を架けるんだよ。

2014/10/13 (Mon)

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