詩人:どるとる | [投票][編集] |
夕暮れ帰り道 ひとりたたずんで
赤く染まった空を見上げていました
公園 誰もいない 風に揺れるブランコ
静けさが こわいくらいに広がってる
ああ ぽつりぽつり街灯がともって
なんだか寂しくなって切なくなって
人恋しさに埋もれた
人混みの中にいても 少しも この寂しさは消えないんだ
だってほかの人には見えない傷跡だから
ねえ せめて こんな僕を痛いくらいに抱きしめてくれる
当たり前な愛がそばにあれば 人を愛することなんて簡単なのに
夜の片隅 何を見つめているのか
僕には何にも見えてはいないよ
自販機 切れかかった水銀灯
静けさにもたれ掛かって泣いていた
ああ ゆらりゆらり涙がこぼれ落ちる
そんな様を「弱さ」と言うのなら
僕は誰ひとり信じない
夜も朝もどんなときも 同じ気持ちに苛まれたまま 僕は生きてるよ
喩えるなら無痛の痛み 心をしめつける
ねえ せめて 優しすぎるくらいの世界ならば こんなに
悲しい気持ちにならなくても良かったのかな 何てことを考えて
人混みの中にいても 少しも この寂しさは消えないんだ
だってほかの人には見えない傷跡だから
ねえ せめて こんな僕を痛いくらいに抱きしめてくれる
当たり前な愛がそばにあれば 人を愛することなんて簡単なのに。