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どるとるの部屋


[605] 僕らは夜の片隅で
詩人:どるとる [投票][編集]


君が今 切ない夜を過ごしているならば
それと同じように今誰かも 君に負けないほど切ない夜を過ごしているんだよ
忘れないで 自分だけが苦しいわけじゃない
いつでも君には優しくいたいけれど
それだけは本当だから優しさも愛しさも入る隙はないんです

つぶれそうな気持ちと懸命に闘いながら君も誰かも夜を過ごしているんだ

そうさ 僕らは夜の片隅でいつでも猫みたいに丸くなってさ
冬じゃなくても部屋の隅っこでもの憂げに何かをつぶやくんだ

今日はなんて日だ
思わず泣きたくなる
そんな日でさえも生きている僕らだから言える
生きていればきっと何かいいことがあるはずと
強がりにも似た信じる気持ち 抱きしめながら 抱きしめながら
夜のしっぽを離さないで握り締めてる

いつでも勇気さえあれば死ねてしまえるのに生きている僕らはまた夜の片隅で何事かをつぶやきながら
苦い珈琲 啜る明日をひたすら待つんだ
夜はただ眠るためだけにあるんじゃない
ただ 生きていただけじゃない
ほら 見せたいほど
悲しみが今にもはじけそうだよ

涙は隠したまま
ため息だけを吐き出す
ひとりきり 部屋の中
窓の外を泳ぐ月を眺めてた 眺めてた

こうして 誰もが切ない夜を 抱えながら
生きていく

生きなきゃいけない理由
特には見つからないけれど
見つからないことが救いだね
まだ見つからないだけでいつか見つけなくちゃいけないから
生きていく
それが生きていく理由の答えだ
そのために過ごす夜
迎えた朝

そうだ 僕らは夜の片隅でいつでも猫みたいに丸くなってさ
冬じゃなくても部屋の隅っこでもの憂げに何かをつぶやくんだ

とてつもなく長く暗い夜
吸い込まれてしまいそうな闇に放つ誓い
僕はまだ生きていたい…
月にこぼしても何も返事はない
それでも言うよ
生きる理由見つけてもそれがあるからずっと生きてゆく。

2009/11/28 (Sat)

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