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どるとるの部屋


[6065] 万華鏡
詩人:どるとる [投票][編集]


誰の為に 照らすのかあの明かりは
与えられた小さな窓から見える世界は
瞼を開いて 睨みつけても 目を凝らしても
何も変わらず醜いものは醜いまま
きれいなものはきれいなまま

僕が見つけたありのままの世界は
なんて なんて 残酷なんだ
こんなにも あたたかな幸せのそばにも
誰かの悪意があって
簡単に 奪われる 命がある
雨が降っては 降り止むように ただ なっていくように
ひとつの万華鏡から 覗いてる 世界
角度を変えれば 変わり果てる世界

信号をひとつ 追い越して行く先は
指定された場所へ続く 案内付きの
耳をすまして 聞こえるものは たかが知れてる
余計なものばかりがあふれている世界は
聞きたくないものもたくさん聞こえる

昨日 愛した あの世界は
笑顔に満ちてて 素敵なのに
今日の世界は 嘘のように 悲しくて
同じ世界とは思えないほど
汚い言葉が 否が応でも聞こえてくる
流されていくように流れていく 明日の向こう その先へ
ひとりにひとつ与えられた同じ世界を覗く万華鏡
そこにあるものは 共有して同情して
傷を舐めあうだけの
むなしさならいらない

僕が見つけたありのままの世界は
なんて なんて 残酷なんだ
こんなにも あたたかな幸せのそばにも
誰かの悪意があって
簡単に 奪われる 命がある
雨が降っては 降り止むように ただ なっていくように
ひとつの万華鏡から 覗いてる 世界
角度を変えれば 変わり果てる世界
でもその世界を君は愛したんだよ
醜いのはおまえも同じだろう。

2015/02/14 (Sat)

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