詩人:どるとる | [投票][編集] |
さよならを決めたのはいつだろう
どうしてなんだろう
なんとなく いつの間にか距離が出来た
少しずつ 離れてく すれ違う 暮らし
もう会えないと告げた背中に昨日が映る
さよならの輪郭を 縁取るか細い指先
もう愛せない もうあなたのこと
嘘をつくくらいならここでさよなら
愛は口に出せば恥ずかしく
文字に起こせば美しい
愛する意味も愛される意味もわからずに
ただ 寂しさを埋めるだけの 恋だった
僕はいくらでも笑えるのに思い出は泣いている
記憶の中に ひときわ輝きを放つ光
さよならの輪郭を 雨のような涙が
二人の刻んだ足跡をひとつひとつ消してく ほらもう 跡形もない
切れた糸をつないでいく 結ぶように
また この道から 歩き出す その一歩で 君とはさよならだ
そこからは 君の知らない僕だけの毎日が明日に続いていく
並木通りに 忘れていたように風が吹く
さよならの輪郭を 縁取るか細い指先
もう愛せない もうあなたのこと
嘘をつくくらいならここでさよなら。