詩人:どるとる | [投票][編集] |
目を閉じたら 消えてしまいそうな
まばたきの数秒後にはもういないような
そんなはかない輪郭でそこにいる君に
僕は何かをしたいと思うんだけれど
何をすればいいものかわからないまま
過ぎてく季節を指折り数えて
朝を夜を何度も見送って来ただろうか
ただそばにいるだけで それだけで
安心しきってしまう
あまりに幸せすぎて
夢を見ているような気持ちになって
愛されているということにのぼせていた
君がここにいること それを 当たり前だと思ってはいけない
「いつもありがとう 」
そんな気持ちを胸に君の手を離すまいと誓う
願わなくても 愛は無数に生まれて
もらってばかりで何も返せないんだよ
有り余る程の優しさで君を包みたいのに
「あなたが幸せなら私は何もいらない」
そんな君の言葉におんぶしていたんだ
追いつけ追い越せと生きてきたけど
僕は今まで何を追いかけて来たんだろう
君が笑って ただそれだけでうれしくて
でもそれが全部僕の為だと思ったら
なんだかわるくて 愛されてばかりの僕が途端に恥ずかしくなったんだよ
でもそしたら愛してくれる君に 申し訳ないと思うから
たまには僕にも愛されてね 下手くそかもしれない
不器用かもしれないけど
精一杯愛するから
誰よりも君を 見ているから
愛されてばかりの僕はありがとうって言うけど
そのありがとうは 僕には悲しく聞こえる
なんだか 愛を寄越せと言わんばかりで
だから ありがとうと言う前に先回りして 今度は君からありがとうって
言ってもらえるようにするよ
ただそばにいるだけで それだけで
安心しきってしまう
あまりに幸せすぎて
夢を見ているような気持ちになって
愛されているということにのぼせていた
君がここにいること それを 当たり前だと思ってはいけない
「いつもありがとう 」
そんな気持ちを胸に君の手を離すまいと誓う。