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どるとるの部屋


[6192] 自分と他人の境界線
詩人:どるとる [投票][編集]


流れてく人波を なんとなく眺めてた
僕は今どの辺にいるんだろうこの列の
誰かと隣り合う毎日
例えば電車やバスの座席の隣同士になった人に気にも止めずいるけど

「たまたま乗り合わせただけの関係」や
「たまたますれ違っただけの関係」
でもそれもまた無関係という関係だろう
僕は今どこにいますか?
僕の声は聞こえてますか?
応答せよ 反応してよ 決死のSOSも届かない

携帯やスマホも圏外じゃないのにね
心ってやつはどうやら時代遅れで
進化なんかとは無縁で いつまでも
頑なに心を閉ざしたがる
他人というだけで自分と他人の間に線を引く そんな生き方にいつから変わってしまったんだろう?
思い当たる節が誰にもあるだろう?
今すぐ消してくれよ 目障りだ

この前、電車の優先席で我が物顔で ふんぞり返っていた若者がいたな
「お年寄りが目の前に 立っているのに譲りもしないで」
そう思う僕も同じ立場になったら

きっと譲らない 知らないふりしてるよ
他人のことばかり責めるわけにゃいかないなあ
僕も当事者 誰も傍観者には回れない
「いじめられています
誰にも言えません
親も先生も頼りにならず 結局死を選びました」
知らないだけで腐るほどあふれてるんだ

どうしてみんな心ってやつをこんなに
たやすく踏みにじれるんだろう
僕もそんないい人間ってやつではないが
そこまでして得られるものなど糞くらいだ
だから他人と自分を隔てる線など なくていい

あなたも僕も同じ人間という点では何も変わらない
違いなどあってないようなものだ
きれいごとでもとりあえず聞いてよ
少しは楽になる

「希望っていうやつはいい加減だね
人を期待させておいて」
でも勝手に期待したのは君だろう?
なら君も勝手だね

僕は消すよ ほらもうあなたと 僕との間には遮るものなんかない。

2015/03/28 (Sat)

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