詩人:どるとる | [投票][編集] |
遠い昔のことさ 子供の頃の僕が
小さな 宝箱にしまってた たくさんの宝石
それは 小さな貝殻だったり ガチャガチャで 取ったフィギュアだったりするけど
どれも僕の宝物だった
今はもう どこにしまったのかも 忘れたけど
あの頃の僕には それがかけがえのないものだった
あんなふうに 何か大切なものを持っていた気持ちを僕は 忘れてしまった
大切なものは それを いくつ持っていたって 意味はなくて
大切なものがあるということが 大切だったんだ
それこそが本当の宝物だって思う
それが 宝物よりも大切な物
目を 輝かせながら 生きていた
そんな気がするよ あの頃は世界は輝いてた
川に落ちてる石ころも ぺんぺん草も まるで 価値のある宝石みたいだった
お金では買えない宝物
今はもう 感じることの出来ない気持ちだ
それがなんだか 悲しくて たまに 胸の奥が締めつけられる
あの頃の気持ちはあの頃の僕のもので
今の僕にはもう必要のないものかもしれない
宝物は その人が 宝物と思えばどんなものも宝物になる
空も風も 独り占め出来ないものさえ 宝物と呼べば
どんなものも 等しく宝物になるよ
宝物を宝物と思う気持ちこそが
それが 宝物よりも大切な物
君もひとつくらい持っているかい?
お金ではけっして買えない 宝物
大切なものは それを いくつ持っていたって 意味はなくて
大切なものがあるということが 大切だったんだ
それこそが本当の宝物だって思う
それが 宝物よりも大切な物。