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どるとるの部屋


[6243] マイノリティと空気椅子の関係について
詩人:どるとる [投票][編集]


世界の隅っこで 小さく つぶやいてる
文句を 言うときはきまって こそこそ声だ
たくさんの人の目にさらされてる
たくさんの人の意識の中に 立ってる

くだらないマイノリティは もう 捨て去って
背伸びしたって いいから 数センチの勇気を
空気椅子から 立ち上がって つながれた鎖 解き放って
若さを 謳って たとえば ほんの少しの抵抗を

なんとなく生きてることも暇つぶしだ
目標なんて便利なものは 持てやしない
いろんな人の期待に 応えているようで
いろんなの人の善意にぶら下がってるだけ

なんの意味もないプライドだけ 高く掲げて
プラカードみたいに 「俺は特別だ」って 思い込んでた
空気椅子なんか 蹴飛ばして ドアを開けて 動き出す心
熱い陽射しが 突き刺さる 灼熱の世界がすぐそこに

ああ 魔法みたいな使い勝手のいい奥の手で世界を変えるには
いささか 僕らはふつうすぎる
機械や道具に頼らなければレトルトカレーも温められない

くだらないマイノリティは もう 捨て去って
背伸びしたって いいから 数センチの勇気を
空気椅子から 立ち上がって つながれた鎖 解き放って
若さを 謳って たとえば ほんの少しの抵抗を

絶対的な権力に楯突くくらいの無謀さを。

2015/05/05 (Tue)

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