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どるとるの部屋


[6244] over drive
詩人:どるとる [投票][編集]


さっきから雨が 窓の外で 降ってる
そんなことも関係ない
世界から はみ出したような場所で
今日は何を 見ていたのかな
聞いていたのかなあ
明日の行方は 迷子のまま
助け舟さえない

over drive どこか遠くへ行きたい
憧れだけが 残り火みたいにくすぶってる
ドアは無数にあるのに どれも僕には選べない 怖じ気づく 弱さが 邪魔をして一歩も前に進めない
自由を与えるこの翼は意味をなくした

路上の闇に 浮かぶ 誰かのシルエット
愛や平和を歌ってる
快楽を貪るだけの性行為をしたあとで
あなたは 汚れた体で正しさを歌う
きれいごと ワンマンライブ
ああ 誰を信じればいい?
純粋なのは子供だけ

それは顔を持たないマイノリティ
こんな孤独な 街にまた誰かが生まれて
自分を必死に 叫んで 特別なただひとつの自分を探してる
あてどない旅の途中 間違いだらけの生き方なのに
どこか人間的な血の通ったあたたかい姿

コンセントに 差し込まれたままの
プラグのよう とりあえず いつでも使えるように
人間という役割を与えられてるようだ

でも そんなことは誰にだって 出来ることで
生きてるというにはあまりに 傷つかない 恥ずべき選択だ
だから 僕は 生きてることを確かにするために あえて 火の中に 飛び込む

over drive どこか遠くへ行きたい
憧れだけが 残り火みたいにくすぶってる
ドアは無数にあるのに どれも僕には選べない 怖じ気づく 弱さが 邪魔をして一歩も前に進めない
自由を与えるこの翼は意味をなくした。

2015/05/05 (Tue)

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