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どるとるの部屋


[6270] タワー
詩人:どるとる [投票][編集]

僕はいくらでも
積み重ねる
涙を 空に届くくらい
高く 高く 積み木みたいに
それはまるで
いつかの昔誰かが
空に手を伸ばして
神様の怒りを 買った
あのバベルのように

いくつもの思い出を
ひとつ またひとつと
増やしていって
いつの間にか こんなに
忘れられなくなって
やがて 僕のこの手も
空に 届くだろうか
君に 届くだろうか

僕は いくらでも
間違えてしまう
世界から 正しさ以外を
排除したら とてもつまらない
間違いとか正しさとかは
誰か一人が決めるものではないことを
僕らは 知っているから
知らないことがあるほうがいい

いくつもの思い出で
真っ白な 心のキャンバスに
色を 足していく
花が咲いたら いいね
雨も 気持ちいい
僕は笑うけれど
君は笑ってくれるかな

夢うつつのままで
なんとなく
降り立った大地に
僕は花のふりをして
世界の 一端を
染めてみるけど
どうかなあ
どうかなあ
いい線 いってる気がするけど
まだ あと少し
理想には 届かない

いくつもの思い出を
ひとつ またひとつと
増やしていって
いつの間にか こんなに
忘れられなくなって
やがて 僕のこの手も
空に 届くだろうか
君に 届くだろうか

この声は。

2015/05/27 (Wed)

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