ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > ありがとう

どるとるの部屋


[6309] ありがとう
詩人:どるとる [投票][得票][編集]


ねえ お母さん 僕は今まであなたに
たくさん迷惑かけてきたけど
本当は 感謝でいっぱいなんだよ
気づいてないのは気づかれないように
照れ隠しや意地っ張りで 隠してるから

恥ずかしいんだ あなたに
愛されていることをこんなに
幸せだと 思ってることが
気づかれてしまうのが
本当は そんなこと恥ずかしがる必要なんてない筈なのに

多分あなたが生きてる間には
言えそうもない この気持ち
ありがとうとか 愛してるとか
とんでもない とても言えない
だけど 時々あなたの愛を 感じたとき
僕は その場では 素直になれなくても
あとでこっそり 泣いてたりするんだよ
だから わざと聞こえないくらいの声で言うんだ
ありがとう

あなたの為に僕は何をすればいいかな
そう聞いたらあなたならこう言うね
何もしなくていいから好きに生きなさい
望んでることがあればわかりやすいのに
あなたはきまってそれ以上言わない

恥ずかしいんだ あなたに
そう言わせてしまう僕が
あまりに 無力であまりに非力で
頼られないことがたまらなくって
僕は僕が嫌いになった

でもそれは大きな間違いでした
あなたは何も望んでない訳じゃなく
僕の幸せを何より望んでいること
あなたの目を見ればわかるんだ
たとえば遠い昔 父に叱られた僕を
抱きしめてくれたあのぬくもりは
紛れもなく愛だったことに気づいたら
僕は あなたの子供であることを幸せに思う

あなたにもらった優しさの数だけ
たくさんのありがとうがある
感謝をしてもしきれないほどなのに
感謝をしても感謝をしても
きっとあなたの愛には 到底及ばない。

2015/06/04 (Thu)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -