映し出された世界の中でスクリーンの向こうには昨日と大して変わらぬ世界があって空は果てまで広がり道は果てまで続く何をしているのか笑っているのか泣いているのかそれさえ曖昧なら生きる意味など少しもない目をつむると 途端に世界は 闇に包まれ朝なのにまるで夜のような 世界だそこに 映した幸せだけは 目を開けても消えないように消さないように人はそれを思い出と呼んだ。
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