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どるとるの部屋


[6353] フラワー
詩人:どるとる [投票][編集]


僕の瞳の中に 所在なく立ち尽くすように
咲いた花のように 世界はただそこにあって
雨に 降られた今日も
陽射しに恵まれた今日も
ただ 僕は変わらず僕のまま 線から一歩もはみ出せない
続いていく この流れには 逆らえない

人知れず生まれては消えていく命がある
それはまるで 花が咲いて散ってくような
ただそれだけの「日常」と笑い飛ばせば
僕もやがて 記憶の中から忘れられて
跡形もなく 消えて

目を閉じても耳をふさいでも世界は消えず
依然としてそこにあって 今日も回る
ただ笑っていた今日も
涙を流した今日も
ただ 僕は変わらず引かれた線をなぞるように綱渡りする
出来合いのレールから逸れることが恐いんだ

悲しいとか嬉しいとかそんな当たり前な
感情さえどっかに置き去りにしているような
しかたのない日々の中で死を迎えられるなら
それもまた幸せと そっと何かを諦めて
開かれたドアを閉める

神様のアングルで
世界を見渡せば
どうしてこんな
惨たらしい
現実を 見過ごせるのか
わからないような 事が度々
僕の目や耳を 通り過ぎてく
やり切れず 目に余る光景だ
胸くそ悪いよ だから 己の無力さを呪う

人知れず生まれては消えていく命がある
それはまるで 花が咲いて散ってくような
ただそれだけの「日常」と笑い飛ばせば
僕もやがて 記憶の中から忘れられて
跡形もなく 消えていくだけのたくさんある中の一輪に過ぎず。

2015/06/27 (Sat)

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