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どるとるの部屋


[6356] サテライト
詩人:どるとる [投票][編集]


物語のあらすじはいつも宛もない進路
ルートなど決めやしないまま
旅立ちは 風が吹くように気まぐれさ
物語の向こうを照らすのは
いまだかつて見たことのない光

少しぼんやりと 浮ついた調子で
鼻歌混じりにとりあえず夢を語っていた
真っ暗闇の向こうを照らす
目映いくらいのサテライト
ずっと先の未来の今まで この手を伸ばして

つま先から 踏み出す未来はいつも、ここから
スタートラインなんて僕には見えない
いつだって歩き出そうと思った瞬間が
旅立ちの時だって思うんだ
僕もその時を 固唾をのんで待つ

意味も目的もないストーリーに
花を添えるみたいに夢を押しつけていた

「今やりたいこと」見つけたからには
そこからはもう目をそらせない
悲しみのない世界など望まない 雨にも濡れる覚悟だ

終わらない答えあわせ
たくさんの空白を残したままの未来予想図には まだ記されてない
予定外の あらすじが僕には見える

少しぼんやりと 浮ついた調子で
鼻歌混じりにとりあえず夢を語っていた
真っ暗闇の向こうを照らす
目映いくらいのサテライト
ずっと先の未来の今まで この手を伸ばして

揺るぎない未来を その手に。

2015/06/28 (Sun)

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