ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > スワローテイル

どるとるの部屋


[6384] スワローテイル
詩人:どるとる [投票][編集]


陰鬱な路地裏に
夜の闇が 広がった
理由もなく
意味もなく
僕は僕から
少しもはみ出せない
見え隠れする
幸せの尾を
つかみかけてはまた取り逃す

ああ 僕らは このまま
幸せの青い鳥に
翻弄されたまま
朝と夜の 真ん中で
心を 揺らしている
見上げた空に雨雲
ひどくぼんやりとした絶望の影

きっと何もかも
遅すぎる
乾いた 笑い
からからと
喉を鳴らして
下手くそな嘘で
空欄を埋める

ああ 僕らは このまま
幸せの青い鳥に
翻弄されたまま
朝と夜の 真ん中で
心を 揺らしている
見上げた空に雨雲
ひどくぼんやりとした絶望の影

或いは すべての夢の終わり
行き着く先のない旅は続く
延々と闇を広げる夜の向こうへ
飛び立つ 弱々しい羽音。

2015/07/16 (Thu)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -